創元社NEWS*2025年2月

昨年の12月にポインセチアという花を買いました。赤い花びらの植物で、花言葉は「幸運を祈る」。とくに不幸に打ちひしがれていたわけでなく、クリスマス気分に浮かれていたので、グランフロント大阪の花屋さんで買いました。ふだん植物を飾ることもなく、以前大学生だった頃にサボテンを育てて1週間で枯らして以来、とくに栽培経験もありません。今回もとりあえずクリスマスまで保てばいいかくらいの気持ちで眺めていたのですが、気づけば2月になってもそこそこ元気に花を咲かせています。こうなってくると大事に育てたくなる。と思いつつ、件のサボテンは愛しすぎて水をやりすぎたために枯らしたのでした。ここはつかず離れず、ふだんは興味のないふりをして、いざという時に助けるタキシード仮面のような存在になろうと思います。
そんなこんなで今月も創元社メルマガをお送りします。(A)
 

編集者の裏×裏・・・イチオシの新刊を担当編集者の声とともにご紹介。
新刊&近刊情報・・・絶賛発売中&これから発売予定の新刊ラインナップ。
営業部だより・・・営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。
最近出た書評・・・新聞や雑誌に掲載された創元社書籍の書評情報。
セミナー情報・・・創元社が主催するセミナー・イベントのお知らせ。



 
╋ 編集者の裏×裏(ウラジジョウ)
イチオシの新刊を担当編集者の声とともにご紹介。

◇現代民俗学入門
 身近な風習の秘密を解き明かす【2024/3/4発売】

 島村 恭則 編 定価1,980円(税込)
>>商品ページはこちら
>>特別カバーはこちら
 
ネット上の美談からLGBTQIA+まで。民俗学の知識を使って、現在の世の中の各所に潜むいろいろな疑問や話題を取り上げ、豊富な図解とともにわかりやすく解説します。
 
担当編集者より
寒い! フォーが食べたい。年明けにベトナム料理店に入り、ドアを開けると床の上にお盆にのせられたフォーがあった。
「なぜ?」。配達用かと思ったが、隣には豪華な果物の盛り合わせと、木製の仏壇のようなものがある。フォーはお供え物だったのだ。でも、床置きでいいの?
年始の挨拶がてら『現代民俗学入門』の島村先生にメールで伝えると、即座に返ってきた。
「早速面白い発見ですね。床に置くのは、餓鬼に施すためです。餓鬼は、浮遊霊。神様になれず、その辺をふわふわしている霊です。言ってみれば低級霊です。
あと、子孫から先祖として祀られる祖霊に対して、子孫がいないために、誰からも祀られず、その辺をフラフラしている気の毒な霊ですね。」
気の毒。確かに……。
「お正月やお盆には、異界から正月の神様や祖霊がやってきます。人間たちに幸せを与えるためです。しかしながら、その時、祀り手のいない浮遊霊、つまり餓鬼が一緒にくっついてくるのです。その浮遊霊たちを家(店)の中に入れるわけにはいかないので、玄関先で少しだけ食べ物をあげて、それで満足してもらって帰ってもらおうというものです。
日本でもお正月には、締め飾りに「だいだい」(食べ物)や「炭」(燃料)をぶら下げておき、それを餓鬼に持って帰ってもらい、お引き取りいただくということをしています。」
なるほどー! 出口のそばにお供え物があるのには、理由があったのね。そういう身近な疑問の答えがわかるのが、民俗学の面白さだ。
大事なお供え物だから、誰かがうっかりつまずいて、ひっくり返さなければいいのだけれど……。
(創元社プリンセス部@sogensha_pri)
 
╋ 新刊&近刊情報
絶賛発売中&これから発売予定の新刊ラインナップ。


武蔵野地図学序説【2/4発売】
芳賀 ひらく 著 定価3,300円(税込)
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写真絵本 はたらく はたらく動物病院【2/4発売】
吉田 亮人 写真 / 矢萩 多聞 著 定価2,420円(税込)
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写真絵本 はたらく はたらく庭師【2/4発売】
吉田 亮人 写真 / 矢萩 多聞 著 定価2,420円(税込)
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カウンセリング再発見 それはフェルトセンスから始まった【2/17発売】
池見 陽 著 定価2,970円(税込)
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さらに100のワークで学ぶ カウンセリングの見立てと応答【2/17発売】
竹内 健児 著 定価2,970円(税込)
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子どもを育む学校臨床力 改訂版 多様性の時代の生徒指導・教育相談・特別支援【2/17発売】
角田 豊 編著 / 阿形 恒秀 編著 / 小松 貴弘 編著 定価3,300円(税込)
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叢書パルマコン09
文部省の国体明徴政策 思想はどのようにして政策になるのか【2/17発売】
植村 和秀 著 定価4,950円(税込)
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都市整図社版火災保険特殊地図集成 戦前期東京火災保険特殊地図集成 第11巻 本郷区2/下谷区1【2/17発売】
辻原 万規彦 編 / 辻原 万規彦 解説 定価132,000円(税込)
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近代日本メディア議員列伝・12巻 米原昶の革命 不実な政治か貞淑なメディアか【2/17発売】
松永 智子 著 定価2,970円(税込)
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╋ 営業部だより
営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。
 
先日、福井県小浜市を訪れた際、創業300年を誇る「とば屋酢店」(酒井店)に立ち寄りました。歴史を感じさせる江戸時代の商家を活かしながら、現代的なアレンジが施された趣のあるお店で、伝統と親しみやすさが共存する温かい空間でした。

私は定番の純米醸造酢と、柑橘の香りが爽やかな塩ポン酢など4本を購入。米酢はまろやかな酸味と奥深いコクがあり、料理に加えると素材の味が引き立ちます。塩ポン酢は、香り豊かで酸味と甘みのバランスが絶妙。シンプルに湯豆腐や焼き魚にかけるだけで、格段に上品な味わいになりました。

こちらのお店の酢造りへのこだわりは、伝統的な壺仕込み静置発酵という製法にあります。時間をかけてじっくりと発酵・熟成させることで、自然な旨味が引き出されるそうです。300年もの長きにわたり、手間を惜しまず品質を守り続ける姿勢には、当社の歴史と通じるものがあります。創元社も1892年の創業以来、時代の変化に対応しながらも「良書を届ける」という信念を貫いてきました。

伝統を受け継ぎつつ、新しい時代にふさわしい価値を提供する。この想いを改めて胸に刻んだ小浜の旅でした。
(k)
 
╋ 最近出た書評
新聞や雑誌に掲載された創元社書籍の書評情報。
・ホモ・サピエンス再発見/日本経済新聞
>>書評はこちら

・図典「摂津名所図会」を読む/産経新聞
>>書評はこちら

・現代民俗学入門/朝日新聞(売れてる本)
 
╋ セミナー情報
創元社が主催するセミナー・イベントのお知らせ。

【オンラインセミナー】『みんなの校正教室』がめざすもの
──プロの技術から生きる智恵へ

 
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対人援助職は「HSP」ブームとどう向き合うか:意義とリスクを考える


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【アーカイブ動画】統計嫌いのための心理統計セミナー
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